歌が好きだと気付いた

下の記事を書いていて、あ、俺、歌が好きなんだなと思い至った。

そもそも音楽にはまった最初の体験はサザン。中学生の頃、同級生のキヨヅカ君から貸してもらったサザンメドレー。何歌ってるかわからんかったし、今でも冷静に歌詞読んだらなんのことか全くわからないけど、完全に桑田さんの声にしびれた。

サザンからルーツを辿り、エリッククラプトン→ブルースへと流れた。

クラプトンにしびれてギターをはじめ、さらに本場のブルースマンたちのギターに痺れまくったが、それと同じくらい異次元の歌声に痺れまくっていたことに、今にして気付く。

はじめてbb キング(家にレコードがあった)を聴いた時、歌ってるというか「おじさんが怒鳴ってる」「怒ってる」ように聞こえたのを覚えている。それくらい異次元だった。

オーティスラッシュ、サンハウスエルモアジェイムスetc.... ギターも凄いけど、同じくらい歌声に痺れ、衝撃を受け、憧れた。しかし「あんな凄い声を出せるのは、人種が違うからだ。俺にはDNAレベルで無理」という無意識レベルの思い込みで、憧れを封印していた。今にしてわかることだが。


無条件で鳥肌が立っちゃうような異次元な声で歌う。無理かもしれないし、無理じゃないかもしれない。そもそも検証した事ない。どっちでもいいからとりあえずやってみることにした。この原動力を平たくいうと「好きだから」ということになるのではなかろうか。


ちなみに今は、無条件で鳥肌が立っちゃう異次元の声と、人種は関係ない事を知っている。戦前の浪花節の音源がその証明だ。

もっと言えば時代も関係ない。何年か前、浅草の木馬館で普通に観た玉川福太郎澤孝子師匠の声は、普通に異次元だった。木馬館が、文字通り、揺れていた。

書いてたら、年齢もあまり関係ないことに気づいた。澤孝子さんは70代だったし、生涯で一番印象に残っているライブは木馬亭で観た港屋小柳さん、客席で嗚咽を抑えられないくらい感動したのだが、その時の小柳さんの年齢が、確か85歳とかそれくらいだったと思う。てか、これ書いていて、俺、浪花節が好きだということにも今更ながら気づいた。

生まれた時代を間違える人は、多分どの時代に生まれても間違えると思う。ないと思えば見えないし、あると思えば見えてくる。だとしたら今ココが最高!という世界観でいくのが一番トクに思えるので、今はそれでいっている。