できるようになる段階その2「わからないことがわかる」〜「わかったことがわかった」

自分はわかってない、ということがわかったところから、わかることがはじまる。

わかるとは何かというと、自分は何がわからないのかを、とことん具体的に知ることだ。

そのわからないで浮き彫りになったものが「わかる」である。





練習とはいわば、自分の「できなさ」をなるべく具体的に自覚する作業である。

なので性質上、しんどい。

やってもやってもうまくならない、どころか下手になってると錯覚することもある。いわゆるスランプだ。

しかし、それでもあきらめずに練習を続けると、ある瞬間、いきなり、今まで想像もできなかったギターの弾き方なり声の出し方が「できる」自分がいることに気づく。「できない」で浮き彫りにされた「できる」が像を結んだ瞬間だ。





「わかったということがわかった」瞬間は、間違いようのない確信が伴う。

何故ならそれは外から得た知識ではなく、「わからない」で浮き彫りにされたもの、つまり、自分の中から湧き出てきたものだからだ。