失敗=地固め

鳩山メソッドと称して響く声を追求した結果、発見したのは発声法ではなく自分の体の歪みだった。

そこで、一旦発声法はおいといて、体自体を整えることにした。

演奏の練習をする前に、楽器のメンテナンスをすることにしたのだ。



参考にしているのがこの本。


自分が求めていた進むべき方向とそこへ向かう具体的方法、そして正しく進んでいくとどんな景色が見えるかが、圧倒的な説得力で書かれている。

実際に書いてあることを実践すると、確かに書いてある通りになる。

それでやる気が出てさらに実践すると、さらに書いてある意味がわかっていく、という正のスパイラル。楽しくてしょうがない。




まさに今の自分が必要としていた事が、ピッタリ書かれていることにビックリした。

というのもこの本、20年ほど前にも読んでいたのだ。

しかしその時は、感銘は受けたものの、実践には全然活かせなかった。


それから20年、鳩山メソッドと称して、発声法を暗闇で手探りすることになる。

そして手探りの末に見つけたのは、発声法ではなく自分の体の歪みだった。



野菜の種をまくとき、地べたがフカフカすぎると根を張らない。

逆に、まいた種の上から足でギューギュー踏ん付けてやるのだが、そうすると種は地べたから水をよく吸収して、発芽して、根を張る。

失敗ってまさに地固めのようなものだ。

緩い地べたでは育たないし、育っても脆い。

地固めに20年かかったわけだが、かけた甲斐はあったと今は言える。