大根のはりはり漬け

大根を収穫した。

自分が食べる野菜を作りたくてはじめた菜園だが、やってみたら、日々1人で食べる野菜の量など、ケールの葉っぱ1枚とか、本当にたかがしれている事に気付いた。

そこで、食べきれない葉物果物野菜より、芋類や穀物など、保存できる作物に重点を置くようになったのだが、生で美味しい葉物野菜でもありながら、大根はその点でも優れている。

沢庵漬けなど漬物にする伝統も確立されているし、もっと安直に、細かく刻んで醤油漬けにしたり、干し大根にしても長期保存できる。どちらの方法も名前の通り、醤油につけるだけだったり、ピーラーで薄く削ったり、輪切りにしたものを干しておくだけ。簡単。

干す事によって、保存性以外にも生大根にはなかった新たな魅力が様々生まれるのだが、食感もその一つ。

一旦干して水を抜いた大根に、再度旨い汁を吸わせた「はりはり漬け」の、噛むときパリパリと音がするような食感を発見した時は感動した。大根は、おせんべいや揚げ物の得意領域「パリパリ食感」までも網羅するのか!?やはり大根はスーパーフードだと、改めて大根リスペクトが深まったのである。

秋に、大根のゆず醤油漬け(大雑把に言えば、大根とゆずを醤油漬けにするだけ。)にはまったのだが、その残り汁で作るはりはり漬けが、これまた最高に美味しかった。パリパリ噛むごとに広がる醤油の旨味と、塩っぱさが引き立てる干した大根の甘みと、ゆずの香り。味と香りと食感が互いを引き立てあう、三位一体の美味しさ。飯が進みすぎて一升炊きの羽釜を買ってしまったほどである。

ゆず大根のレシピは以下の本に載ってる。常備菜から男のがっつりおかず、パーティ料理まで網羅する野菜レシピ集。大根のゆず醤油漬けもそうだけど、難易度と美味しさが比例するわけじゃないところがステキだ。