発声バージョンアップ⒊1→⒋1 「息を吸う感覚で声を出す」

声を響かす方法(発声法)を探すことから、声が響く体を作る方法を探すことに方向性を変えた鳩山メソッド。

 

とは言うものの、確かなあても、効果の保証もない。

なのでとりあえずイチから試行錯誤、色々やってみたのだが、そろそろこの方向性は間違っていなかったと確信できる結果が色々出だしている。

 

結局体が整うと、声の出し方や、カギとなる体の部位も、自ずと見えてくる。

「いい楽器で練習すると上達も早い」を、文字通り、体で実感している。

 

 

喉の奥を開いて声を響かせられるようになって以来、あくびのような密度の薄いスカスカな声を、密度のある響きにできるようになった。(これにはアゴの位置、ひいては頚椎の伸びやかさ(うなじをピンと伸ばす)が深く関係する)

この発声法だと、原音はあくびのような声でいいので、地声だとひっくり返っちゃう音域も、裏声を使わず、出せる。

 

しかし、そうやって出す高音は、地声の音域とトーンが違いすぎる。つなぎ目に明らかな違和感ができてしまい、歌には使えない感じだった。

 

高音と地声の時とで何が違うんだろうな?と疑問を持っていたのだが、最近その謎が解けた。

高音は、息を吸う感覚で出すと、喉に引っかかることなく出せる事に気づいた。それに気づいたら、地声は逆に、吐く感覚で出していた事にも同時に気づいた。

 

そこで今度は地声の音域も息を吸う感覚で出したら、違和感が減り、地声と高音がつながった。

喉の嫌な力みも抜けて、少ない力で声が出るので疲れない。柔らかいけど響く声。

さらには、吸い続ける意識で声を出すことで、フレーズをレガートで繋げられる。これは口笛で試すとわかりやすい。吸う感覚で口笛を吹くと、テルミンみたいに音符と音符が滑らかにつながる。

今までずっと感じ続けていた、自分の声の出し方と、自分が憧れる歌手たちとの間にある決定的な差は、これだったのかもしれない。

「吸う意識で声を出す」、文字にすればあっけないくらい単純だけど、自分的には世紀の大発見、パラダイムシフトだ。

久々の、声を出しかたの根底から覆されるような、OS自体のアップデートに興奮している。