やはり発声は姿勢ありきだ

発声でよくいう「うなじに響かせる」とはコレのことか、という感覚を発見した。

あくびする時みたいに喉の奥、うなじの中の空間を後方に広げるようなイメージなのだが、日常でもでもこの動作を行うと、体がガラッと変わる。
まず呼吸のしやすさが全然違う。マスクしていてもびっくりするくらい息が入ってくる。俺の左の鼻の穴は魚をとる罠の「ビンドウ」みたいになっていて、左から息が吸えなかったのだが、うなじを広げながら生活していたら、ある瞬間から息が左の鼻の穴からもスススーーーッと入ってきてびっくりした。いつか鼻の穴を整形手術したいなーと考えていたのだが、不意に手術費用が浮いた。


うなじを広げると、首筋が伸びる。前に傾いていた頭の位置が、体の中心に引き戻される。連動して胸が張り鳩尾が伸ばされお腹が凹む。結局響く声を出そうとしたら姿勢を整えることにつながるし、姿勢を整えれば声は響くのだなと確認できた。
しかしそれに気づけたのも姿勢を整えだしてからだ。特に自分は左肋骨と肩の凝りがものすごく、今まではこれが邪魔をしてうなじと全身が連動しなかった。
思うに「うなじに響かせて」とかのアドバイスを聞いて、すぐそれができる人って、相当開発されている体の持ち主なのではなかろうか。
自由な肩や微調整の効く股関節を持っていることって、身体動作を行う上で、とんでもないアドバンテージだ。しかしとんでもないアドバンテージにも関わらず、それらは体の奥にあるので、他人の目には見えない。目に見えないので、凡人には何故その動きができるのか理解できない。そしてそーゆー人たちが「天才」と呼ばれるのだと思う。