我が食生活を顧みる

難病や不幸な生い立ちを克服した人の体験記を読むのと、それが過酷な分だけ、感動と勇気をもらえる。

 

 


甲田先生の本にも、病院からも見放されたような難病を、先生の指導によって見事克服された方々の体験記が沢山載っていて、大変勇気づけられる。

 

本の性質上当然かもしれんが、皆さん過去にメチャクチャな食生活を送っており、その告白を読んでいると、全く他人のような気がしない。

 


顧みると俺の食生活も、なかなか変わっていたように思う。
小学生の頃からお菓子が大好きで、学校から帰ると、台所の棚にしまってあるお菓子を探し出して、封を開けたら最後、キャラメルコーンでもアスパラスナックでも、袋が空になるまで食べ尽くした。今と比べたらだいぶ肥えていた。それでいて空腹という感覚には鈍感で、友達が「腹減って動けない〜」とか言ってるのを理解できなかった記憶がある。

 

中学進学して運動部に入り、おやつの習慣がなくなったので痩せたが、よく食べた。(まぁこの年齢ならよく食べるのは当たり前かもしれない)

 

大学進学し、一人暮らしを始めた。

食に関する知識も経験もほぼゼロ、昼は生協で菓子パンを買い、夜はほぼ毎日スパゲッティミートソース。乾麺250グラム分に缶のミートソースをかける。それをマヨネーズを塗った食パン(だいたい一食に3枚)に挟んで食べていた。朝は何を食べたか記憶がない。

 

大学3年生になってキャンバスが都心に移ると、食べ放題にハマった。東京は美味しい店が多すぎる。食べ放題情報サイトを頼りに、最盛時は三日に一回は通っていた。銀座のリプトンコーナーで、ケーキを食べ過ぎて意識を失った思い出がある。

 

二十歳を過ぎた頃、先輩から教わった「ラーメン二郎」にどハマりし、食べホマニアからジロリアンに宗旨替え、三田に日参する。
最初は食べたらお腹を下していたが、通ううちにいつしか、食べないとお腹を下す異常体質に成り果てていた。この頃から、満腹感というものがなくなり、食べ物が際限なく内臓の中に入っていくようになった。

ジロリアン歴は引っ越しして通えなくなるまで10年くらい続く。ちなみに慶應生ではありません。

 

どういうわけか太ることはなかったが、健康に悪い食生活という認識は流石にあったようで、この頃から食べ物に関して学ぶようになった。(おそらく甲田先生の本を読んだのもこの頃だと思う)

そのおかげで食べるものだけ見れば大変健康的になったが、二郎で拡張された胃袋を満たすために、相変わらず量はめちゃくちゃ食べた。

そして、甲田先生の本に感銘を受けたものの、よく内容を理解しておらず、朝抜いた分を夜バカ喰いするという、甲田先生が戒める一日三食より体に悪い一日二食を、今年まで続けていた。

夜バカ喰いがどれくらいかというと、ご飯3合くらい軽く食べた。おかずもよく食べた。野菜も好きだから野菜ももりもり食べた。食後にはお菓子か甘いものを食べないと気が済まない。悪習慣とはわかっていて家に置かないようにしても結局我慢できず、食後にコンビニに出向いて、スイーツやお煎餅を買って食べる。

しかしそれだけ食べても、どういうわけか太らない。
一時期はそんな特殊体質をちょっとだけ誇りにしていたが、今考えてみればなんてことはない、ただ単に内臓の吸収能力が著しく衰えているだけではないか。

 

「断食なんて極端だ」と思われるかもしれない。

しかし、すべての健康法がそうであるように、結局大事なのは、それが自分に合うかどうかだ。
今の自分の心身の慢性的な不調の原因は、長年の食べ過ぎしか思い当たらない。
今までなんとか生きてこれたが、このままの生活を続けたら末期哀れは目に見えている。
今の自分に必要なのは、何よりも内臓を労る事なのである。