寝るに限る

我が来し方顧みると、大きい行動のエネルギー源はすべて「まともになりたい」という欲求だった気がする。

 

「マイナスを減らしたい」という欲求でしか行動できない。

そんな自分のような消極的人間に対し、世の中には、別にマイナスを感じていないのに、さらなるプラスを目指して行動できる、積極的人間も存在するように見える。夏休みの宿題を初日で終わらすような、病気でもないのに断食できるようなやつ。憧れる。

 

どうやったらそんなキラキラした連中みたいになるのだろうか?最近、シンプルに、元気があるかどうかだけなのでは?と思えてきた。

結局、元気がマイナスのうちは、回復作業にしか元気を使うことができない。

元気な人は、元気が溢れている。その溢れた分の余剰エネルギーで、元気になるようなことをするのだから、さらに元気になる正のスパイラル。

逆に元気がない人は、元気がないことに負い目を感じ、元気になろうと焦るが故に、一発逆転夢見て余計なことをして(例:断食)、さらにエネルギーを失うという負のスパイラル。富めるものはさらに富む。そんな理不尽なカラクリが見えてきた気がする。

じゃあ元気のない人はどうすりゃいいのか?結局「よく寝る」「とっとと寝る」というシンプルな結論に行き着いた。

最近になってやっと、長く眠ることに罪悪感を感じなくなってきた。というか、長寝に罪悪感を感じていた自分に気づいた。

 

この罪悪感、いつどこで拾ってきたんだろう?

世の中、「遅起きは罪悪」とまでは言わなくても、「早起きは尊い」とする風潮は確かにあるように思う。考えてみればおかしい。早起きがいいか遅起きがいいかなんて、完全に人によるのに。

どんなにいい言葉も、自分の中から生じたものでなければ、自分を縛る縄にしかならない。「早起きは三文の徳」糞食らえである。