捨てるスイッチが入った

いらないものをガンガン捨てはじめた。

「いらないものは手放せ」

こんまりさんの本を読んで以来、そうした方が良いと頭ではわかっていたが、実際そうできるようになるのに10年かかった。

 

自分の場合少食断食がきっかけになった。

食べるがシンプルになれば、自動的に台所周りもシンプルになる。すると台所もきれいに保ちやすくなる。

今まで汚いが常だっただけに、大変気持ちいい。そしてその気持ちよさ知ると、もっときれいにしたい欲が出てくる。

そしてその感覚は台所を超えて家中に及ぶ。

少食だと腰も軽くなるので、思い立ったことをすぐ実行できるようになるから鬼に金棒だ。

そもそも少食断食の目的が、余計なものを排泄することである。それを強く願い生活する以上、住まいもデトックスしたくなるのは当然の成り行きだ。

 

ものを減らさないと、家は永遠に片付かない。

各流派が口を揃える「まずは捨てろ」は真理だと実感している。逆に言えば、いらないものさえ捨てれたら、自ずと住まいは片付く。

 

何故必要なものしか家に置いてはいけないのか?

結局、不要なものが家にあると「今、この瞬間」を生きることができないからだ、と思い至った。

人間の悩み苦しみの全ては、過去と未来にある。

考えてみると不要物というものは、いつでも、所有者の心を、過去か未来に連れ去る。

「買った時高かったんだよな(過去)」「今後使うかもしれないよな、使わなきゃな(未来)」といった具合に。

我々は「今捨てたら、いつか使う時に損するかもしれない」と考えてしまうが、まさにそう考えてしまうこと自体のせいで、人生で一番大事な「今この瞬間」というものを、今この瞬間、確実に失い続けているのである。それか腑に落ちたら、とたんに迷いがなくなった。

「ときめくか」

「いつか使うのいつかは永遠にこない」

「迷ったら捨てる」

「今使わないものは捨てる」

といった捨て活マスターたちの言葉も、今なら理解できる。