正しい位置に折り目をつける

紙を同じ場所で何回も折ると、折り癖がついて、簡単に折れるようになる。

身体もそれに似ている。同じ動作を続けると、簡単にその動作ができるようになる。

いわば練習とは、折り癖をつけること、とも言える。

 

その折り目が、身体の構造に沿った適切な場所についていれば問題ないのだが、身体の構造に逆らった場所についてしまうと大変だ。練習すればするほど下手になる。壁にぶつかる。果ては身体を壊す。

 

正しい折れ目の位置は、間違った折れ目の、ほんの僅か隣だったりする。

しかし、間違った位置にクッキリと折り目ができてしまっている状態で、そのわずか隣に新たな折り目を作るのはなかなか難しい。

どこが折り目かも自分では分かりづらいし、最大限の注意を払って意識的に折っていかないと、すぐに間違った折れ目の方を折ってしまう。

 

今思えばロルフのセッションって、長い間生きてきていつの間にか見失ってしまった正しい位置に、折れ目を入れてくれるようなものだった。

この折り目の位置の僅かな違いで、馬鹿みたいに声が出たり出なかったりする。身体は微妙で絶妙だ。

 

セッションを受けただけでも見違えるように身体が変わるが、それより大事なのは、セッション後の自助努力の方かもしれない。正しい折り目をつけてくれても、それを使わなければ元の木阿弥だから。

結局、どんな施術を受けても、本人に変わりたいという意志がなければ意味がないという事になる。

 

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